映画「男はつらい」シリーズは、全作見ました。48作もあるのですが、多いとは感じなかったのです。

 

今日は41作目の「男はつらいよ 寅次郎心の旅路」をアマゾンプライムで見ました。心に沁みます。

 

思わず笑みがこぼれ、心温まるのですが、見終った後、言い知れぬ「はかなさ」を感じてしまうのです。

 

なぜでしょうか?

何度見ても、この映画は、空しい、寂しい。世の無常を喜劇タッチで描いていますが、かなり深い世界観がそこには脈打っています。

 

常住の地はない、安住の地もない、そうした無常観の中に、主人公である車寅次郎に生きているのです。

 

もちろん、恋の成就もありえません。

 

それなのに、人を愛し、自然を愛し、街を愛し、この世の中を愛し、寅さんは今日も旅を続けるのです。

 

そうした寅さんの生き方を、自分の理想だと思ってしまうこと、それは媚薬であり、罠であもあるのでしょう。

 

私はもう少しだけ、この世に踏みとどまるつもりです。持ちこたえる、それしかできない自分がここにいます。