食事を断捨離するとなると、すぐに思い浮ぶのが断食です。

 

断食とは文字のとおり、食べないことです。でも、何も食べないといっても、期間を区切ってのことであり、現実には、何も食べなければ人は死んでしまいます。

 

次に浮かぶ「食の断捨離」は、ダイエットです。

 

これは食事の量(カロリー)を減らすことが基本です。多くの場合、そうしたダイエットが続かないのは、その行為自体が味気ないからではないでしょうか。

 

私がここで語りたいのは、断食でもなく、ダイエットでもありません。

 

「断捨離」という言葉には、余計なものを捨てることで豊かになる、という意味が込められていると思います。減らすことで貧しくなったら、それは断捨離とは言えません。

 

ですから、「食の断捨離」とは、本当の意味で豊かになるための食べ方を指す。即ち、どのように食べて豊かになるかが、断捨離の肝なのです。

 

もちろん、豊かな食は、幸せな暮らしにつながりますよね。

 

つまり、食の断捨離は幸せ探しに他なりません。

 

では、人生を真の意味で豊かにしてくれる食のとり方とは、いかなるものなのでしょうか?

 

今日は結論は出ないと思いますので、そのヒントをご紹介します。

 

相当前のことですが、水上勉の「土を喰う日々」を読んで、衝撃を受けた記憶が今も鮮明です。

 

豊かな食事生活とは、暴飲暴食ではもちろんなく、贅沢な料理を毎日食べることでもないでしょう。

 

無駄なもの、余計なものが添加されておらず、生命体として純粋なものを、できるかぎり、手を加えずに食べることが、食の断捨離(真の意味での豊かな食事)につながると最近、痛感しています。

 

その意味で、水上勉が、網の上に乗せた野菜を、炭火で長時間かけて焼いて食べるという話は、めまいを覚えるほど、そそられるのですね。

 

野菜本来が持つ「うまみ」は、辛坊づよく時間をかけて焼くことでしか引き出せないと水上さんは言うわけです。

 

焼けたら、あとは醤油を少々たらすだけで、ほっぺたが落ちるくらい美味いと言われたら、もう、信じるしかありませんよね。